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シルクパウダーのデメリットは?肌に悪いって本当?実際に試してみた
シルクと言えば、シルクキャップだったりシルク枕カバーだったり、近年人気の出ている素材のひとつですよね。
そんなシルク、お肌に塗ってもいいらしいんです。
著者も試してみようと思ったのですが、シルクって蚕(かいこ)の繭でしょ…?本当に肌に塗っても大丈夫なの?
とちょっと気になる点があったので、デメリットを調べた上で実際に試してみました。
- シルクパウダーのデメリット
- シルクパウダーはお肌に悪い?
- シルクパウダーを実際に使用してみた感想
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そもそもシルクパウダーとは?
原料はお蚕さんの繭
シルクパウダーの原料は、蚕が作り出す繭です。
蚕は幼虫から蛹(さなぎ)になる時に糸を吐き出して繭を作るのですが、その繭がシルクパウダーへと加工されます。
もし蚕のことを知らない方で、虫が苦手な方は調べないことを推奨します…!
化粧品のシルクパウダーは主に2種類ある
蚕が作り出した繭糸は、セリシンとフィブロインというたんぱく質でできています。
シルクパウダーと書かれていても商品によって違うようで、
- シルクパウダー100%
- フィブロイン100%
と書かれているものがありました。
繭糸から「セリシンを除去し、フィブロインだけを粉砕加工したもの」がフィブロイン100%なのですが、シルクパウダー100%とだけ書いてある商品はセリシンが含まれている可能性があります。
- フィブロイン100%
-
セリシンを取り除き、フィブロインというたんぱく質だけにしたパウダー
- シルクパウダー100%
-
フィブロインだけではなくセリシンも含まれている可能性があるパウダー
シルクパウダーのデメリットとは
UVカット効果はあまり期待できない
シルクパウダーにはUVカット効果があると聞いたことがあって、調べてみたところUVB波を防ぐことができるSPF15程度でした。
UVA波を防ぐはたらきはほとんどないらしく、UVカットというほどの効果は期待できないようですね…。
日焼けを引き起こす紫外線A波(UVA波)を防ぐ働きは殆ど期待できません。別途日焼け止め対策の併用が必要です。
※シルクの化粧品 上智製薬「シルクパウダー Q&A」より抜粋
- UVA波
-
- 波長が長く、お肌の真皮まで届いてしまう
- お肌の弾力を保つエラスチン繊維やコラーゲン繊維を変性し、しわ・たるみの原因に
- UVB波
-
- 散乱しやすく、あらゆる方向化からお肌に届く
- 表皮にダメージを与え、お肌のターンオーバーを乱す
シルクパウダーをフェイスパウダーとして使用する時は、日焼け止めや化粧下地などで別にUV対策が必要になります。
外出しない日は、せっけんで落とせる日焼け止め+シルクパウダーの組み合わせもおすすめです。
乾燥しやすい
シルクパウダーのデメリット2つ目は「乾燥しやすくなる」です。
シルクパウダーは多孔質構造なので、皮脂を吸着する力があります。
多孔質とは ➡ 表面に細かい穴がたくさん開いている材質のこと
バスマットに使われている珪藻土も多孔質構造です
なので、皮脂崩れやテカリ防止効果が期待できます。
夏場など皮脂崩れの起きやすい時期にはありがたいですが、乾燥肌の方はもともと皮脂の分泌が少ないのもあって乾燥してしまう場合があります。
皮脂テカリ防止下地との併用は?
シルクパウダーと皮脂テカリ防止の化粧下地を一緒に使用する場合は、少しだけ注意が必要です。
皮脂テカリ防止用の化粧下地には皮脂を吸着する酸化亜鉛や、揮発性の高いシクロペンタシロキサンなどが使われていることが多いからです。
- 酸化亜鉛
-
- 紫外線散乱材で、幅広いUV波をカットできる
- 皮脂を選択的に吸着する
- シクロペンタシロキサン
-
- 揮発性シリコーンのひとつ
- 化粧品をサラッとさせる働きがあるが、揮発する時にお肌を乾燥させてしまう可能性がある
2つとも皮脂崩れには頼もしい成分なのですが、皮脂吸着効果のあるシルクパウダーと一緒に使用すると皮脂をとりすぎて、今度は乾燥してしまうという心配が出てきます。
皮脂を過剰にとってしまう状態が続いてしまうと、
皮脂が足りていないとお肌が勘違い ➡ お肌を守ろうとして皮脂をたくさん分泌してしまう
ので、お肌の内側は乾燥しているのに、外側が皮脂でべたつくインナードライ肌を招いてしまうことも。
また、シクロペンタシロキサンなどの入っているベースメイクはしっかりめにクレンジングしないと落ちづらいです。
シルクパウダーは石けんオフできるというメリットがあるのに、ちょっともったいないですよね。
なのでシルクパウダーの良い部分を生かすには、
- 酸化亜鉛やシリコンフリーのベースメイクを使用する
- 石けんオフできるベースメイクを使用する
- スキンケアでしっかり保湿をする
などの対策をあわせるとおすすめです!
シルクでかぶれてしまう可能性がある
シルクパウダーの使用レビューや感想を見ていると、「肌荒れした」「かぶれてしまった」などの書き込みを見かけることがあります。
シルクパウダーはお肌に似たアミノ酸組成を持っていることから、お肌との親和性が高いと言われています。
なのになぜかぶれたり肌荒れしてしまうの?
調べてみたところ、いくつか原因になり得る情報がありました!
- 蛾(が)アレルギー
- セリシンアレルギー
の可能性です。
シルクって私たちの身近に来るまでに布やパウダーに加工されているから忘れがちですが、蚕(蛾)の作り出したたんぱく質なんですよね。
なので、蛾アレルギーの人は当然シルクにもアレルギーがある可能性がありますね…。
盲点でした
いしかわひろこさんがTwitterでマンガにしてくださっていたおかげで知ることができました。(ありがとうございます!)
【私にはあわなかった😂不調対策】
— いしかわひろこ@4/14電子コミック発売!📖 (@kumainunews) April 12, 2022
みんなが「これイイよ!」って言ってるものでも自分にはあんまり…🙅♀️って意外とあるよね😂💦私の体にもあわない、意外なものが身近にありました🌀
自分の体に何があうのかを知る🕵️それも不調改善の大切な第一歩🦶✨ pic.twitter.com/NAC2XQktY8
もうひとつの可能性は、セリシンアレルギーです。
絹アレルギーが起こる原因について、こんな文献がありました。
通常の繭糸は、内層のフィブロインタンパク質と外層のセリシンタンパク質からなり、セリシンは絹糸を取り出すための製糸と精練の過程で除かれます。この精練までの過程でカイコ由来の何らかの物質がセリシン層に溶け込み、フィブロイン糸の周りに残留することで絹アレルギーが生じるとされています。
※京都工芸繊維大学「ほとんどフィブロインでできた繭を作るカイコの作出に成功。国際誌Internarional Journal of Molecular Science (IF=6.208) に掲載」より抜粋
繭糸からセリシンを取り除く過程で、
カイコ由来の物質がセリシン層に溶け込み、フィブロイン糸の周りに残ってしまう
ことでシルクアレルギーが起こるそう。
ということは、
・セリシンを使用しているシルクパウダーは「カイコ由来の物質が含まれている 」
➡ アレルギーの原因になりやすい
・フィブロインだけのシルクパウダーは「残留したカイコ由来の物質が取り切れていなければ」
➡ アレルギーの可能性はあるが、セリシンより低い
となります。
シルクアレルギーについて調べていると、フィブロインアレルギーよりセリシンアレルギーが多かったので疑問に感じていたのですが、そういう理由だったんですね。
なのでフィブロインだけのシルクパウダーを使用した方が、アレルギーは起きづらいと考えられます。
シルクパウダーはフィブロイン100%がおすすめ
ただ、絶対にかぶれやアレルギーが起きないとは言えないので、少しでも違和感を感じたらすぐに使用を中止してくださいね
シルクパウダーはお肌に悪い?
基本的には悪くない
シルクパウダーは、
アレルギーでない限り、基本的にはお肌に悪くない
と言えます。
特にフィブロイン100%のパウダーは、18種類のアミノ酸を含んでいてお肌への親和性がとても高いです。
人体を構成する20種類のうち18種類が含まれています
その親和性の高さから、フィブロインは手術用の縫合糸としても使用されていたりします。
phも弱酸性なので、お肌の正常なターンオーバーを妨げずに使用することができます。
- お肌が弱酸性だと何がいい?
-
お肌が弱酸性だと、角質を分解する酵素*がはたらきやすくなってターンオーバーが整いやすい
*カリクレインなど
お肌に悪くないシルクパウダーを選ぶには
フィブロイン100%と書かれているシルクパウダーでも、商品によってはまったく異なる質感やさわり心地をしています。
- どんな繭を素材にしているか
- どんな方法でフィブロインを加工してパウダーにしているか
で違いが出てくると思っているのですが、
どんな繭を素材にしているかは残念ながらほとんど知ることができません。
なので現在のところは、フィブロイン加工の方法によって選ぶのがおすすめです。
シルクパウダーの選び方
- フィブロイン100%ときちんと記載してあるシルクパウダーを選ぶ
- 微細加工してあるものや、特殊加工で粒子のかたちを丸くしてあるシルクパウダーを選ぶ
下でご紹介しているのは、条件に当てはまるシルクパウダーです。
おすすめシルクパウダー
ケース入り
詰め替え用
シルクパウダーを実際に使用した感想
詰め替え用をメッシュパウダーケースへ
できるだけコスパよく使用したかったので、ナチュラスさんの詰め替え用シルクパウダーを購入しました。
- 国産シルク
- フィブロイン100%
- 微細加工(3~5ミクロン)
のシルクパウダーです。
ちなみにシルクパウダーを入れるケースは、圧倒的にメッシュタイプがおすすめです!
ふたに出す手間がなく、パフに均一に粉をつけることができます。
著者はケースのみ販売しているMAMEWのを使用しています。(使いすぎてパウダーの色が残ってますが元は真っ白)
シルクパウダーをメイクの仕上げに使用する
シルクパウダーを使用するタイミングは、
- メイクの仕上げのフェイスパウダーとして
- 夜のスキンケア後のべたつき防止として
使用できるそうです。
まずはメイクの仕上げとして使用してみることに。
- カバー力
-
- カバー力はほとんどなし(シミはほぼ隠れない)
- お肌にうすーい白のベールがかかるような感じ
- お肌のくすみはけっこうカバーできている
- 保湿力
-
- 思っていたよりは乾燥しない
- 肌なじみがよく、粉浮きしづらい
- 皮脂テカリ防止力
-
- 朝にメイク後、夕方になると若干崩れているけど汚い崩れ方ではない
- 白いベールがかかったようにトーンアップ*してくれるのでお直しにも最適
*メーキャップ効果による
結論としてはとても良かったです。
皮膜感をほとんど感じないので、お肌へのダメージが少ない気がします。
皮脂テカリ防止効果は、イニスフリーなどのテカリ防止をうたっているパウダーと比べるとちょっと下という感じでしたが、お肌への優しさを考えると許容範囲かな…。
カバー力がほとんどないこと、UVカット効果もあまりないことを考えると、著者は化粧下地+コンシーラーが必要でした
素肌のきれいな方なら日焼け止め+シルクパウダーでもいけるかもしれません。
夜のスキンケア後に使用する
もうひとつの使用方法は、夜のスキンケア後のべたつき防止です。
寝る前にフェイスパックしたりこってりクリームを塗ったりすると、髪の毛がべたついたり、枕について気になることがありませんか?
そんな時にスキンケアの仕上げにお肌にシルクパウダーを塗ると、
べたつき防止+シルクアミノ酸によるうるおい効果
も期待できます。
実際に試してみると、べたつきが抑えられていい感じです。髪が顔に貼りつかないので快適でした。
すっぴんをさらしたくないお泊りの時にも使えそう。
スキンケア後のパウダーとして使う場合は、フェイスブラシの方がムラになりづらく塗りやすかったです。
まとめ
- シルクパウダーのデメリットはUVカット効果が低いこと・乾燥すること・かぶれてしまう可能性があること
- アレルギーでなければ、基本的にはお肌に悪くないと言える
- フィブロイン100%のシルクパウダーがおすすめ
※当記事の内容は個人の見解であり、効果を保証するものではありません
参考文献
シルクの化粧品 上智製薬「シルク化粧品の効果」
絹とともに歩む Adan オンラインショップ「シルクの成分は人の肌とほぼ同じです」
https://www.adan.co.jp/silkpower.html,(参照日 2023-4-9)